H.I.D. aka Hideo Kobayashi

Hideo Kobayashiのテクノ専有名義であり、2012年のテクノアルバム「Underground Business」以降、本人から解離的に発生した。コンピュータ用語のHuman Input Deviceの略称からの引用で、Hideoをアイコニックに亜2ビット化した名称である。作品やDJプレイは、90年代初期のジャーマンテクノに源流を発する。Key Energy系から発生したユニット、LOTUSで96年にアルバムを発表。翌97年には伝説のRAINBOW2000で、Hardfloorと並んでライブ出演。フロアにいたクラウドを文字通り狂喜乱舞に追い込む。その後渡米に伴い、国内活動を休止する。
帰国の翌年、2007年に発表した「Nagano Kitchen」で世界的に脚光を浴びる。リミックスをAdam Beyer、Joris Voorn、Ken Ishiiらが行い、2011年には”Drumcode”より「Black Panther」をリリースしている。Richie Hawtin、Laurent Garnier,、Francois Kevorkianを始め、Tiestまでもがプレイするに至っている。聴感上はハウス、機能的にはテクノと言えるソロアルバム「ZERO」、「a Drama」のヒットも記録し、これにより国内でもジャンルを超え多くのファンを獲得した。
H.I.D.の発生後は、主にヨーロッパを拠点の”Black Square Recordings”、”Eclipse Recordings”、”Organism”からリリースを続けている。国内アーティストのリミックスも多く手掛けており、2018年、”70 Drums”より再発売になった「After The Rainstorm」(Ken Ishii, Jazztronik)に新たにダブを提供。現在、Do Shock Booze主宰の”TOTEM TRAXX”、Lyoma主宰の”abend kollektiv”からリリースが予定されている。
2017年末、拠点を都内とし、Hideo Kobayashiとしての出演が急増。今後はより解離性を明確化したH.I.D.名義での出演が望まれている。